--.

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:-- | スポンサー広告 | edit | page top↑
Wed.

聖夜の片隅【MITSUI】

こんばんは、Drums MITSUIです。

そろそろクリスマスも近づいてまいりましたねー、ってことで、本日はクリスマス企画モノでお送りしましょう。

これは20年以上も前の話。
ある年のイブの夜。
とある地方都市の片隅に映し出された、ホンの小さなヒトコマです。


wisky.jpg


扉を開けると、そっと店の中を見渡してみた。

店内に客の姿はない。
カウンターの奥で身支度をしているママだけが目に写った。

さすがにイブの夜。こんな場末のスナックに来る人間などいないのだろう。
ママは、入って来た私に気づくと、いつもの笑顔で迎えてくれた。

「あら、いらっしゃい。」 

当時、私は、このスナックによく通っていた。

特別しゃれた店ではない。
若い子が接客してくれる訳でもない。
しかし、むしろそういった雰囲気が心地よかった。
一人暮しをしていた私にとって落ち着いて酔える数少ない隠れ家だった。

店はママが一人で切り盛りしていた。
40前後と言ったところだろうか。
品のある横顔から、若い頃はそれなりに美人だったことが伺えた。
私は、カウンターの椅子に腰を下ろした。

「メリー・クリスマーース、なんちゃって。」

少し戯けた調子でそう言うと、ママは、そっとおしぼりを手渡してくれた。

「メリー・クリスマス。 はい、どうぞ。」

「ハハッ、イブだってえのに、ここ来ちゃったよ。あの、これ、クリスマスプレゼント。」

私は、途中のケーキ屋で買ったショートケーキを一つ、カウンターに置いた。

「あら、どうもありがと。うれしい。」

「えっと、まだ、ボトルあったっけ。」

ママは頷くと、棚からダルマを一本取り出した。

「水割りでよかった、よね?」

「うっ、うん。 あっ、いや、今日はロックがいいな。」

緩やかな微笑を口元に浮かべながら、ママは、氷の上からウイスキーを注ぎ込んだ。
グラスをそっとコースターに置くと、申し訳なさそうに私に尋ねてきた。

「どうしちゃった? 彼女にでもフラレちゃった?」

私は、グラスを口に運び、一気にウイスキーを咽に流し込むと、大きく息を付きながら答えた。

「ハハッ、フラレル相手もいないよ。」

ママは、それ以上なにも聞かなかった。
私はママにもウイスキーを勧めた。

「ありがとう。じゃあ改めて、メリークリスマス。 今日は、とことん飲もっか?」

「あっ、うん、メリークリスマス。」

その夜、私はスナックのカウンターで酔いつぶれた。

有線から、山下達郎のクリスマスイブが流れていた。
20:40 | MITSUI | comments (2) | trackbacks (0) | edit | page top↑
悩める年頃【MITSUI】 | top | さらにMovie UP! 【INFORMATION】

Comments

# あぁ~~(TT)
急がなきゃ!急がなきゃ!!


このままでは・・・また・・・

『何もないクリスマス2009』
になってしまう!!!(TT)


きっと何も来ない~♪
おじさんたちのクリスマ~スイヴ~♪
きっと誰も来ない~♪・・・
サイレ~ン・・・ナ~イ♪
ナ~ンモ~ナ~イ・・・♪(涙)
by: YUASA | 2009/12/17 16:46 | URL [編集] | page top↑
# THERE IS NO IT
v-266
何もなかった夏休み~。
何もないだろクリスマス~。
何もないはずお正月~。
何もないんだバレンタイン~。
The life that there is no
何もないオレの人生~。
v-266

センキュー。
by: MITSUI | 2009/12/18 10:55 | URL [編集] | page top↑

post a comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

この記事のトラックバックURL:
http://garagex.blog54.fc2.com/tb.php/89-8c9d0025
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。