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Fri.

復活の日1 (MITSUI)

こんにちは、GARAGE-X DrumsのMITSUIです。

今日は、9月11日。
2001年、世界が終わりなき報復の連鎖へと突入していった、そのはじまりの日。

もちろん、あの悲劇について、私のコメントをここで述べるつもりは毛頭ありません。
無宗教とまでは言わないが、ただノホホンと毎日を暮らしている私などに、一体なにが言えましょうか。
今、私にできることは、犠牲となった方々のご冥福をお祈りすることくらいしかないのですから。

従いまして本日は、この9月11日で思い出されるもう一つの事件、いや「大災害」について書きたいと思います。
それは、あのグラウンドゼロの悲劇から遡ること1年。
2000年9月11日に起こった「東海豪雨」と称される、名古屋市及びその周辺地域に多大な被害をもたらした、あの記録的な集中豪雨です。

私も、その日、正にその真っただ中で右往左往していた一人でした。
心身ともにボロボロになりながら、名古屋市内を駆けずり回っていたのを昨日の事の様に思い出します。

実はわたくし、そんな大騒ぎの様子を、当時私が公開していたHPに、かなり克明に記録しておりまして、その記事データがMacに保管されているのを思い出しました。
そこで本日は、その当時の記事をそのままアップし、あの「2000年9月11日」にタイムスリップしてみたいと思います。
今読んでもなかなかの臨場感で、その日の慌わただしい様子が伝わってくると思います。

それでは、まいりましょう。
かなりの長編のため、何回かに分けてアップしますので、ご承知置きください。

・・・・・・・・・・・・・・・・

復活の日(第1話)

平成12年9月11日。
東海地方を豪雨が襲った。
私はその時、勤務地である名古屋市栄にいた。
これからお聞かせする物語りは、その状況下の中で奔走する、ある中年サラリーマンの姿を描いた、実録完全ノンフィクションドラマである。

・・・・・・・・・・・・・・・・

午後から降り出した雨は次第に雨脚を強め、午後5時を過ぎた頃には、よく言う「バケツをひっくり返した」といった状態で、激しくアスファルトを叩きつけていた。
職場では、皆がテレビの前に集まり、気象情報と交通情報に見入っている。

鉄道は、既に不通となっている線も何本かある様で、遠方から通っている社員達は、慌てて帰り仕度を始めていた。
私も会社から家まで1時間以上かかる。そろそろ帰った方がよさそうだ。
時刻は午後6時を回っていた。

GOUU-1.jpg

エレベーターを降りると、1階のロビーには、雨脚が弱まるのを待っているのか、大勢の人達でゴッタがえしていた。
雨はますますその勢いを増し、到底落ち着く気配など感じられない。
私は三河の田舎まで帰らねばならない。こんな所で悠長に待っている時間などない。
半ばやけくそで豪雨の中に飛び出すと、私は、雨の中を走った。

職場のビルから地下鉄の入り口まで、それほどの距離があるわけではなかった。
普段なら2分とかからない。しかし、この日だけは遠く感じた。

外はまるで池の様だった。くるぶしの上までスッポリと水につかってしまう。
しかも、猛烈な雨がその池の水を跳ね上げた。
何とか地下鉄の入り口までたどり着く。
下半身ズブ濡れの状態で地下鉄に乗り込むと、名古屋駅へと向かった

午後6時20分。名古屋駅に到着。
JRのホームは、電車を待つ人々で溢れかえっていた。
ダイヤは完全にブッ壊れている。
ホームで待つこと1時間。一向に列車のくる気配はない。
午後7時30分。ホームにアナウンスが入った。

「遅れております、こだま101号上り東京行きが、14番ホームより発車いたします。ご利用のお客様は、14番ホームまでお急ぎください。くり返します、遅れておりますーー・・・・。」

『こっ、こだまが動く!』

私の田舎にも一応新幹線の駅があり、当然「こだま」が停まる。
そこまで行けば、家までは何とかなる。
私は、在来線を諦め、新幹線14番ホームに走った。

14番ホームに着くと、そこには確かに「こだま101号」が停車していた。
私は一番近いドアからそれに飛び乗った。

車内は鮨詰め状態だった。湿気を帯びた人間達で蒸せかえっている。
それでも何とかデッキの一ケ所に場所を確保し、私は、中学生よろしく床に腰を下ろした。

確かに、相当な息苦しさだが、列車が動き出せば15分足らずで目指す駅に着く。
たった一駅だけの辛抱だ。
私は、ジッと列車が動き出すのを待った。

20分、30分・・・・時間が経過してゆく。
しかし、この肝心の「こだま」は、一向に動き出さない。
車内の温度が上昇してきている。
デッキにいるせいか、この混雑のせいなのか、空調の効きが頗る悪い。

頭から汗が吹き出し、頬を伝って首筋からしたたり落ちる。
頭もだんだん朦朧としてきた。
時刻は午後8時を回っていた。車内にアナウンスが入った。

「えーっ、本日は、ダイヤ乱れまして、誠に御迷惑をおかけしております。
お待たせしております、こだま101号上り東京行きは、ただいま発車を見合わせております。
発車時刻が分かり次第、ホーム案内放送にてご連絡申し上げますので、今しばらくお待ち下さいますよう、お願いたします。
えーっ、本日はダイヤ乱れまして・・・・。」

ばっ、ばかな。
動くと言うから、このホームまで走ってきたのだ。
0番ホームから14番ホームまで、名古屋駅の端から端まで走ったんだぞ、コノヤロオ。
叫びたかったが、もはやそんな気力さえ、その時の私には残っていなかった。

しかし、このまま、この異常な空間の中で、いつ発車するともわからず、ジッと列車が動き出すのを待っているなど、精神的にも肉体的にも到底もつはずがなかった。
それに、いつ動き出すか分からないのであれば、無理にこの車内で待つ必要もない。

私は、汗ダクダク、体ボロボロになりながら、列車のドアからホームに転がり出た。

第2話へつづく


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